2008/02
02/29
よくできました。
大阪観光
朝陽に焼かれたまぐろのような目で大阪に帰ってきて即、E 嬢の観光にお供すべく出勤する。本日はノーマイカーフリーチケットの日でございます。
梅田→(谷町線)→天満橋→大阪城天守閣→大阪城梅園→(長堀鶴見緑地線・御堂筋線)→道頓堀→法善寺横丁→道具屋筋→(御堂筋線)→中之島公会堂→五感北浜本店→大阪天満宮→天神橋筋商店街→(谷町線)→梅田
何も考えてなかったのに、ちょうど天満宮の「大盆梅展」なるものの夜間拝観日だったらしく、闇に篝火の本殿と珍しい舞を楽しめました。でも、じっとしているのは危険です。
最後はある意味大阪で一番好きなお店に案内してさしあげた。でも、
02/28
話してたんだけど、成功したらさ……
京都茶会
旧暦でいうところの利休忌、お茶友達と協力して京都国立博物館の茶室「堪庵」でささやかな茶会を開いた。
総勢13名のお客さんに来ていただけて、とても楽しい時間を過ごすことができた。そのうち5人は東京からのお客さんで、こういう無茶な企画に乗ってくれる友人がいるというのは本当に有難い事だと思う。あと、個人的には幼馴染の Y と10年ぶりぐらいに再会できたのも意義深かった。
夜は離れのような宿を貸しきって。いいところでした。
02/26
みどりの招き猫。
池上梅園
G と池上梅園に行ってみた。ん〜、池上駅から遠いぞ……。幸いにして雨に降られることもなく、すてきな香りに囲まれて観梅。
でもまだ課題は終わってないんだな、これが。
02/22
遅くなったけど。
ナスカ展
券をもらったので、友達と国立科学博物館の「アンコール 世界遺産ナスカ展-地上絵」展。さくっと見られるんじゃないかと高をくくっていたら、案外充実の内容で、なんと客も充実。おなかいっぱいです。
しかしもちろん甘いものは別腹なのでみはし。
02/18
そうなんです、僕はこういう人間なんですよー。
美の壷展
券をもらったので、友達と横浜高島屋の「NHK美の壺展」。見方は偏るかもしれないけれど、たっぷりの解説付きのこういう展示のほうが普通は楽しめると思う。特に今回は全然違うジャンルのものが集まっていて飽きなかった。
偶然だけれど展示の目の前、催事場に柳櫻園が来ていた。本店のおじさんに色々と疑問をぶつけてみたら全部に答えが返ってきて、とてもためになった。いろいろとお買い物。
あとは中華街を案内してもらって、悟空茶荘でだらだらとお茶。将来のこととか?
02/16
やっぱし人間、あかんときはあかんねんなて思うわー。
静かに土曜
2時半に帰ってきて危うく二日酔い。久しぶりに濃茶を練ったような気がするなと思ったら、点前が変わったねと言われた。
心境の変化? ああ、お茶って怖いよね……。
02/12
Oracle があれば大丈夫♪
擬多項式時間アルゴリズムと FPTAS
計算量理論(計算複雑性; time complexity)の勉強をしていて一番理解に手間取った、擬多項式時間アルゴリズムと FPTAS の関係についてここに整理しておこう。
問題Πに対するアルゴリズムはその実行時間のオーダーによって次のような名前が与えられる。
- 強多項式時間アルゴリズム (Strongly polynomial time algorithm)
- 時間計算量がインスタンスIの入力サイズの多項式で抑えられる
- 弱多項式時間アルゴリズム (Weakly polynomial time algorithm)
- 時間計算量がインスタンスIの入力サイズ及び入力に含まれる数量のビット数の多項式で抑えられる
- 擬多項式時間アルゴリズム (Pseudo-polynomial time algorithm)
- 時間計算量がインスタンスIの入力サイズ及び入力に含まれる数量の多項式で抑えられる
ここで注意すべきは、「入力サイズ」と「入力に含まれる数量」が完全に区別して扱われているということ。例えばソートがO(n\log{n})だと言ったときのnは「入力サイズ」(この場合は要素の個数)であって、これは強多項式時間アルゴリズムになる。一方で、O(n^{2}V) (V = max{ v_i | 1 <= i <= n }) というときの V は「入力に含まれる数量」に依存する値(vの最大値)であって、「入力サイズ」nとは区別される概念である。Turing Machine への入力として考えたときに、「入力サイズ」それ自身は明示的には出てこないが、「入力に含まれる数量」はビットの並びになる。
さて、多項式での評価は基本的な演算が単位時間で実行できることを前提としているが、実際には数量の大きさに依存する場合も多いと思われる。そこで相似仮定(Similarity assumption)を導入して、どんな大きな数量も入力サイズの多項式で抑えられると仮定することがある。この仮定の下では、擬多項式時間アルゴリズムは強多項式時間アルゴリズムになる。例えば、O(n^{2}V) が O(n^{2k}) (k = const.) とかけるようになる。
逆に言えば近似アルゴリズムにおいて、数量を入力サイズの多項式で抑えさえすれば、擬多項式時間アルゴリズムを強多項式時間アルゴリズムにすることができる。すなわち、数量を誤差パラメータεに応じて修正する(数量の下位ビットの情報を捨てる)ことで、1/ε及び入力サイズnの多項式で抑えられる数とみなす。この操作(スケーリング)により、時間計算量も1/ε及び入力サイズの多項式で抑えられることになる。これが FPTAS (完全多項式時間近似スキーム; Fully polynomial time approximation scheme) の根底にある考えである。
ですよね?
02/07
雪吹! これが吹雪だよ!
きこくのきとからたち
からたちのことを枳殻を書くと知った。……のはよかったのだが、「枳」一字でもからたちだと分かってから、いろいろと疑問が出てきた。
まず最初に疑問に思ったのは、「枳」一字でからたちなら、「殻」は何なんだということ。調べてみると、枳殻とか枳實とかいう生薬があるらしいと分かった。でもよく見てみると、枳殻の材料はカラタチじゃないとか書いてある。はて?
さらによく見てみると、カラタチの名は唐橘から来てるけどカラタチバナとは別物だよ、とか。カラタチは枸橘と書くよ、とか。枸って何だと思って調べてみたらケンポナシのことだったりとか。でも枸がカラタチだったり。そうかと思えば枳がケンポナシだったり。漢和辞典まで引っ張ってきてしまった。
途中の混乱はこんなところにして、現在の理解は次のような感じ。
- 枸橘(カラタチ) Poncirus trifoliata
- ミカン科カラタチ属。名前は、橘に似た渡来植物という意味での"唐橘"(つまり Ardisia crispa の意味ではない)から。枳殻、枳とも書く。
- 枸(ケンポナシ) Hovenia dulcis
- クロウメモドキ科ケンポナシ属。玄圃梨とも書く。生薬としては枳椇(きぐ)。
- 橘(タチバナ) Citrus tachibana
- ミカン科ミカン属。いわゆる橘。
- 唐橘(カラタチバナ) Ardisia crispa
- ヤブコウジ科ヤブコウジ属。別名「百両」。
- 枳(き, zhi3)
- (我が国では)カラタチをさす漢字。ただしケンポナシを意味することも。
- 枸(く・こう, gou3・gou1)
- (我が国では)ケンポナシをさす漢字。ただしカラタチを意味することも。
- 枳實(きじつ)
- ミカン科の未熟な果実を乾燥した生薬(異説あり)。現代日本ではダイダイやナツミカン(共にミカン科ミカン属)などを使用。
- 枳殻(きこく)
- ミカン科の熟した果実を乾燥した生薬(異説あり)。現代日本ではダイダイやナツミカン(共にミカン科ミカン属)などを使用。
関連する事項をできるだけ整理してまとめてみたが、正直なところ自分でも真剣に読みたくない。中国語表記との対応も放棄。表記から品種を同定するのがかなりの手間だった。学名があって本当によかったと思う。
特に、生薬としての枳實(枳実)と枳殻の定義は諸説入り乱れていて意味不明だ。主に使用する種の違いだが、果てには、原植物としても,古来両生薬ともに産地による品質の優劣があまり論じられてこなかったことから察して,薬効的に多少の強弱があるにせよ,いずれを用いても良いように考えられます。
……という記述まであってくらくらしてくる。そんなんでいいのか?
ただ、カラタチが枳殻の材料でないのは確からしい。だいたい、カラタチはミカン属ではない。しかも、貝原益軒の『養生訓』(1712)に既に次のような記述がある。
偽薬というのは、ほんものでない似せた薬である。枸橘(からたち)を枳殻(きこくの木、からたちではない)とし、鶏腿児(かわらさいこ)を柴胡(かまくらさいこ)とするようなものである。
この枸橘がカラタチのことだとすると、やはり枳殻はカラタチではなかったのだろう。しかしここで書かれているように、偽薬としてカラタチを枳殻として売っていたこともあった訳で、表記の混乱の一因はこういうところにあるのかもしれない。
……結局何だったのか分からないような気もするが、一言でまとめると「紛らわしすぎる!」で終わり。敢えて言えばとりあえず大事なのは次の2点。
- 植物の枸橘(カラタチ)は枳殻と書くこともある。
- 生薬の枳殻(きこく)の材料は植物の枸橘(カラタチ)ではない。
でもね、調べてて枸櫞酸に一番びっくりしたのはひみつだよ。
02/05
こころとこころ かくれんぼ♪
抹茶器の限界
七條甘春堂の「抹茶器」を知人から頂戴したので、最近はそれで薄茶を飲んでいた。乾かすと数回使えますと書いてあるので試していたのだが、やはり削れてくるので、途中から不安になってきていた。(そもそもかなり乾きにくい)
そして今日、まだ使っていいものか迷って光に透かしてみると、右奥の腰がものすごく薄くなっているのを発見。確かに目視で怪しいと思っていた場所で、よく見てみると外側にヒビも入っていた。危うく(またもや)大惨事を招くところだった、いやあ危ない危ない。
ということは10回程度が限界ということかな。途中からは安い硬い茶筅を使っていたので、削れるのも早かったかもしれないけど。あとは器そのものを美味しく頂きますか。
抹茶のカフェイン含有量とその安全性
そういえば、抹茶のカフェイン含有量、それからその安全性についてまとめた信頼できる(値の根拠を示している)資料が Web に見当たらなかったので、調べた限りをここにまとめておく。(カフェインは別だが抹茶に関しては英語の資料を期待できない)
抹茶のカフェイン含有量は可食部100gあたり3.2g(五訂増補日本食品標準成分表第2章16し好飲料類より)、つまり重量比で3.2%である。他に3.85%(「分析化学」より?)や4.6%(日本薬局方解説書より)、4.0〜5.0%(参照元不明)とする資料もあるが、1次資料を Web で確認できるのは食品標準成分表のみである。大雑把に言って、抹茶の重量のうち1/30〜1/20程度がカフェインだと思われる。
次にカフェインについてだが、半数致死量(LD50)は約200mg/kgで、5〜10gの摂取で生命に関わるカフェイン中毒の可能性があるが、個人差が大きく1gの摂取で死亡した例もある(コーヒーと健康より)。同ページによると、日本薬局方においては一回極量が0.5g、一日極量が1.5gとなっていたらしい(最新版は第十四改正だが、1991年の第十二改正で極量の記載が削除されたため確認できない)。また、高濃度高用量を含む医薬品は薬事法でいう劇薬として扱われている。基準値は薬事法施行規則別表第三→「劇薬」→「有機薬品及びその製剤」の96で確認できる(表記がカフエインであることに注意)。その基準は0.5%や1容器中0.25gの含有など。
摂取量については、浸出液を飲む他の茶類やコーヒーと異なり、茶葉をそのまま摂取する抹茶ではカフェインも全量摂取していると考えられる。1杯あたりの摂取量についても諸説あるが、これまでの経験から、ここでは薄茶(世間で言うところのいわゆる「抹茶」)は1杯(1人分)が1g、濃茶は1人当たり3gとする。
さて、上の値をもとに計算してみると半数致死量は体重60kgの成人で約12gとなり、抹茶でいうと240〜360g、つまり濃茶で80〜120人分に相当する。また、濃茶35〜65人分で生命に関わるカフェイン中毒の可能性がある。現実的にも経験的にも濃茶をこれだけ飲むことは不可能に近く、抹茶のカフェインによる死亡の可能性は考えなくてよさそうだ(薄茶なら尚更)。しかし極量を考えてみると、一回極量が濃茶3〜5人分、一日極量は濃茶10〜15人分にあたり、現実的な領域に入ってくる。また1gで死亡した例を考えると、濃茶6〜10人分で死んだ人もいるということになる。この程度なら僕も経験したことがあるが、できれば控えたほうがよさそうだ。
しかし最も注意が必要なのは、子供に濃茶を飲ませる場合だろう。小学校入学時点で平均体重は20kg程度であり、上で考えた成人の1/3しかない。摂取量の目安が体重に比例すると考えると、最悪のケースでは濃茶2人分で死んでしまうかもしれない。もっと幼い子供の場合、事態はさらに深刻である(例えば、出生2年後の平均体重は約12kg)。一般に子供は薬に対して敏感ということも考慮すると、子供に対しては、(薄茶はともかく)濃茶を飲ませないのが妥当かもしれない。そもそも、安全性を確保するためには既知の致死量に対して1-3桁程度のマージンを確保する必要がある
という立場(Wikipedia)からすれば、(あまり現実的な主張ではないが)成人でも濃茶を飲まないほうがいいともいえる。いずれにせよ安易な濃茶の服用は危険を孕んでいると認識しておいたほうがいいと思われる。
最後に、この考察の信頼性はあまり高くないことを附記しておく。あくまで Web で入手可能な資料から量的な検討をしたのみで、僕は医学の専門的な知識を持っていないし、素人目にも怪しい論理展開が含まれている(例えば、半数致死量を安易に人間に適用していいのかどうか)。濃茶に注意が必要だというのは心に留めておいていいと思うが、記述の詳細はあくまで参考程度にとどめ、何か問題が起きたときにはまず医師の診断を受けるのをお勧めする。
痺れ?
……てなことを書いてからお昼御飯を食べてしばらく経った頃、両手に違和感。触ると痛くて、指も上手く曲げられないし力も入らない。今まで経験したことがないけど、これが痺れと言われるところの感覚のような気もする。
すこし待ったぐらいじゃ治らなかったので、何かの栄養素が足りない可能性もあるなと思ってちょっと買い物。その帰りには左手がほぼ正常に。摂食後しばらくで右手も復帰。結局なんだったんだろうと思っていたら足も少し痺れてきたけれど、これは間も無く解消。
特に多量の抹茶を摂取したわけではないし、タイミングから考えてもカフェイン中毒ではない。はず。うーん、軽度の食中毒というのともちょっと違う感じがするけどなぁ……単純に栄養が足りなかっただけならいいけど、神経性の害がある毒素かも。お昼を食べたあのお店か?
02/04
だ、大惨事が……!!
行啓
昨日の雪がまだ残る夕刻、ちょっとばかし買い物に出かけたらなにやら交差点が騒がしい。聞いてみると、皇太子御夫妻がお出かけの帰りにお通りになるとか。まだそういう経験をしたことがなかったので、待ってみることにした。
しばらく待っていると道に車が走らなくなって、ああこれからなんだなと分かる。で、バイクに先導された車がゆっくり前を走っていって、中ではちゃんと手を振っておられたという。その瞬間は周りがすごく静かになった気がしたが、まあ、ただそれだけの話だ。
待っている間、車が通る直前だったと思うけど、自転車を押して歩道を歩いているおじいさんに警備の人が止まってくれと要請していた。おじいさんは「別に俺は見たくもねえんだよ、歩くのも駄目なのか?」と言っていたが渋々従うという感じ。あとから考えてみると細い道だから車はずいぶん近くを通ったもので、皇太子妃まで1mもないぐらいか。何かをしようと思えばできてしまう距離で、動く人に神経質になるのもある意味仕方がない気はする。(といっても強制力は無かったと思うが……従わなかったらどうなってたんだろう)
和菓子屋のおじちゃんに話したら、わしらにとっちゃそんなに珍しいことじゃないよということだった。その割には地元の人がはしゃいでた気がするけどなあ。
02/01
路面店になりました!
五島美術館
試験期間前の現実逃避に、五島美術館の「[館蔵] 茶道具取合せ展」に行ってきた。上野毛の駅まわりの景色も変わってしまったなぁ。
まったりまったり。人も少なかったしゆっくりゆっくり。まあ、どこかで見たような気がするものも多いけれど。破袋ってあんな色だったっけ。蒲生氏郷の茶杓は結構衝撃的。あとは何だろう、のんこうの黄色の樂茶碗が目を引いたとか。
でも一番すごかったのは久以の炉縁。いいかどうかは別として、なんで炉縁だけでこんなに存在感を出せるんだ。なんだか毎回毎回炉縁炉縁と言ってるけれど、実際にそう思ってるんだから仕方ない。
今回はお庭も綺麗だった。低い日差しがきらきらしていて、今までで一番美しかったと思う。